ほんの少しのこと

検索してみたら、昔の職場の同僚や後輩が山ほどいました。
あんまり使ってないっぽかったけどね。
足跡をたどって、ここまでたどり着く人がどれほどいるのだろう?
あんまりいなさそうな気がします。

(追記)
その中の一人が足跡たどって気付きやがりました。
「マイミクシに登録させろ」と言ってきたのですが、なんだかちょっと
イラっときて拒否してしまいました。理由は無いですね。
(追記終わり)

今、僕はこの日記を書いていますが、ドアを隔てたキッチンでは彼女が手料理を
作ってくれています。
僕の家で料理を作るのははじめてだし、彼女はじっさい「子供の頃から料理が好きで、
なんでもどんどん作れてしまう」というわけではないので、さて、どんなものが
できるやら。楽しみと少しの心配がないまぜになって、技術の勉強(組み込みの
ソフトウェア開発関連)が手に付きません。

そんなわけで、勉強をあきらめて、今朝まで読んでいたこの本を紹介しておきます。

日曜日の夕刊


重松清氏は、

絶望に効くクスリ ONE ON ONE


という漫画で見かけて、気になっていた作家でした。
気になっていながら読む機会が無く数ヶ月経ったのですが、昨日、ふと思い立って
買ってみたのです。

この本は短編集です。
ごく些細な出来事に、少しだけファンタジックな要素を加えて、父や母、子、若い男女の
心の機微を描いています(...陳腐な表現で申し訳ない)。
平凡で、退屈な毎日に起きた、ほんのちょっとした印象的な出来事を、ほんのちょっとした
気持ちの移り変わりとともに描いている、とても小さな作品集です。

毎日に、ちょっとだけ疲れを感じている人に、やさしい本だと思います。


以下、ちょっとケチをつけてみます。

思うに、この著者は、40代前後の大人の男の心理を描かせたらかなりのものでしょう。
しかし、若い男女(特に10代半ばから20代前半)については、描くのに若干無理をしている
ように思いました。特に、若い女性の描写は、かなり無理があるのじゃないか?と感じました。

また、ときどきすごく薄っぺらい登場人物が出てくるのも気になりました。ありえないくらいに
ステレオタイプなので、その後の話の展開までまるっきり読めてしまうのです。
3ヶ月で必ず終わるトレンディードラマのようなもので、退屈だなと思う作品もありました。

とはいえ、それでも、それだからこそ?
ちょっと疲れたときに読むのには優しいいい本です。