畑村先生

組織を強くする技術の伝え方 (講談社現代新書)
畑村先生の本を斜め読み。

学校の教室のような、「教える」式の教育を批判し、現場の知を生かして残しつつ「学ぶ側」「伝わる側」の、「伝わる」ための準備をどう整えるか、について述べています。
成人学習の理論のどれにあてはまるわけではないけれど、(機械の)「設計」という分野を専門に持ち、「失敗学」という学問を立ち上げた人が、実践を通じて整理した考えには、なるほどとうならされます。教育研修会社はぜひ参考にするべきですね。

それにしても、畑村先生の本は、分かりやすい、読みやすい文章で書かれていますよ。
逆にちょっと冗長な印象も受けます。考え、要旨が、よくまとまっていてコンパクトなので、余計にそう感じるのかも知れません。ただ、余計に思える部分を省いてしまったら、それはそれで無味乾燥なつまらん文章になってしまう気もするので、これはこれでいい読み物なんでしょうね。