細野真宏の「経済ニュース」を読むための本を2冊

5,6年前に売れた、経済学の超入門書シリーズを2冊、読んでみました。
確かに分かりやすいです。経済学者が書く経済学入門だと、お決まりの説明順というのがありますが、それを大胆に無視しているのが素敵。小難しい用語を省いているのも悪くない。たとえば、乗数効果とか、クラウディング・アウトとかいった言葉は、概念はきちんと説明されているのに、出てきません。
(※まあ、読後に次の本を読むなどして、学習のレベルを上げていきたい人にとっては、ちょっと物足りなくもある、かもしれないですけど)。
ナントカ君というキャラクターと、著者が対話するかたちで話が進んでいくのだけど、その対話の折々に図・絵が挟み込まれているのが分かりやすさにつながっていると思います。さらに、1冊目の前半では、説明した内容を確認する穴埋めクイズのようなものも挿入されていて、理解を確認するのに役立ってます。
こういう本が、門外漢によって書かれてしまうところに、日本のアカデミズムの残念なところがある、なんてまとめるとちょっと賢いっぽくなりますが、そんなことは置いておいて、楽しく学べればいいんじゃないでしょうか。