「学習版」への信頼、ゆらぐ

現代用語の基礎知識 学習版』というのを買ってみました。

「学習版」でない、一般向けの方は、巻頭特集で「脱原発は当然」「憲法改正は悪いこと」というふうに扱っていて、政治色あらわだったので、「学習版なら、そういう政治色を前面に押し出したりしてないだろう」と期待したんですよね。

期待は見事に裏切られました。巻末の『特定秘密保護法』の特集記事が政治的になっていました。いや、それでもね、ちゃんとした議論があればいいんですよ。

問題は、詭弁に満ちた書き方になっているところ。なんで特定秘密保護法の話なのにベトナム戦争のときのアメリカの意思決定の話が出てくるんでしょう?なんで「安倍総理福島第一原発の件で嘘をついた」と、具体的な「嘘」の内容を書かずに書けるんでしょう?

特集内の「ずばり!コラム」なる記事もひどい。「安倍総理がなぜ靖国神社に参拝したいのか」って特定秘密保護法と関係無いじゃん。「安倍総理は消費税増税で不人気になり、景気悪化の責任を取って辞任する可能性がけっこう高い」なんてことも。

 

印象操作を狙っているのが明らかだと思いました。

 

子供相手にこういうどうしようもない政治記事を読ませようとする、出版社、政治学者の見識を疑わざるを得ませんでした。