一人当たりGDP

日本の「一人当たりGDP」が世界で20位に落ちた、というのがニュースになり、ニュースサイトのコメント欄やSNSに我が国の将来を悲観するコメントが散見されました。

 

そのニュース記事には、ドル建てでの計算である事と、1位はルクセンブルク、って書いてあるんですけど、多分、悲観的なコメントを書いている人は、読んでないでしょうね。読んでないから、「ドル建ての一人当たりGDP」なんていう、我が国にとって大して重要ではない指標に反応しているんだと思います。

 

いや、一人当たりGDP、多いに越したことは無いですよ?

でも、「アベノミクス」という事で、日銀の政策を通じて意図的に通貨発行量を増やし、円安・ドル高に振れる事を許容したわけですから、ドル建てのGDPが下がるのは当然なんです。アベノミクスの結果にはまだ問題があるにしても、ひとまず雇用は増えましたし、また税収が増えました。日本の経済政策は(ある程度)当たっていたわけです。雇用とか、税収とか、国内の指標の改善に比べたら、一人当たりGDPの国際比較なんて、後回しにしていい、今のところどうでもいい指標じゃないでしょうか。

また、どう頑張ったって、ルクセンブルクみたいにはなれっこ無いですよね。国のサイズが全然違うし、地理的条件やらなんやら、違い過ぎますから。

 

いい大人だったら、こんなどうでもいい指標を見ていちいち将来を悲観したらいかん、と思う次第です。