文体

画面のデザインや、記事の文体など、まだ試行錯誤することになります。


朝、ファミレスでこの本の後半を読みました。

『アメリカがおかしくなっている エンロンとワールドコムの破綻 NHKスペシャルセレクション

NHKらしい、広くもれなく、ただし浅く、取材にあたっている本です。
アメリカ人の、拝金主義的な労働観に辟易したり嫌悪感を感じたりしているのがうかがわれますが、倫理観の問題に
単純化しないよう、さまざまな考えるための材料を提出してくれます。
アメリカでの企業スキャンダルが世をにぎわしたのはもう3年以上前で、今さらこの本を読むのも変に思う方もいらっしゃると思います。私がこの本を読もうと思ったきっかけは、ライブドアによるニッポン放送フジサンケイグループの買収です。
現在進行中のこの件、当初の騒動は落ち着いてきて、法曹や金融の技術論が報じられるばかりになっていますが、私の頭からは「どうしてライブドアのような会社が儲かっていると言えるのか」という疑念が離れないのです。
ニッポン放送株の収集にあたって利用された転換社債にしても、フジテレビ買収に使おうかというLBOも、金融手法としては合法だし、世界的には(ことにアメリカの経済を視野にいれれば)必ずしも新奇なものではないとは言うものの、日本ではひろく使われて来た手法とは言えません。それをなぜ彼らは使ったのか?なぜ他の人たちは使わなかったのか?
そうした疑問にこたえを見いだす努力の一歩として、数年前アメリカをゆるがした事件について少し知識を増しておく必要が思ったと、そういうわけです。
なんだかライブドアの財務って怪しいんですよね(いや、商売全体が怪しい、というべきでしょうか)。M&Aを頻繁にやっていたり、株式の100分割をしたり、ヤリクチが過激すぎて、消費者や株主に無用の混乱を引き起こしているような気がします。
この本で描写されているエンロンは、「株主中心主義」を隠れ蓑に、ひどく異常なことを行っていたわけですが、どうもライブドアにも同じ匂いを感じずにはおれません。もちろん、今のところ具体的な根拠は無いので、私の好き嫌いとか生理的な感触でしか無いのですけれども。
ライブドアの問題は、そういう視点で見ていきたいと思っています。

さらに今日は『もう牛を食べても安心か』も読み終えたのですが、これはまた後日紹介します。