麻薬的な

実は金曜までの仕事というのは、新人研修の講師でした。

で、最終日の金曜日に、寄せ書きした手紙をいただきました。
なんだか殊勝な言葉も見えます。じゃあ講義中から真面目にやれっての、と
思わざるを得ません。
空疎な言葉も目につきます。明らかに字数を稼ぐための「ありがとうございます」
だぞ、これ。

とはいえ、ついつい見入ってしまう僕がいるわけです。敬意と感謝を表明されて
気分が悪いわけがありません。

しかし、これは麻薬的なものですよね。

新入社員なんてものは、現場で3ヶ月ももまれれば、別人のような成長を遂げます。
そうなれば、研修のときの講師なぞ、眼中には無くなります。それは非難される
べき不義理ではなく、賞賛されるべき成長というべきでしょう。

この感謝の手紙が、ただ今のひとときは真実の想いの表明であったにせよ、すぐに
過去のものとなってほしい。
彼らの成長を祈念して、私にとっては「すでに過去のこと」として扱うことにしたいと
思います。