「SEの文書技術」?

90分で学べるSEの文書技術

最近こんな本ばっかり読んでます。

この本は、SEの書き物仕事の中でも、コミュニケーションのための文書(メール含む)、およびユーザマニュアルの書き方が主なターゲットになっています。

その一方で、要求定義書やRFP、仕様書、設計書はもちろん、技術を教えるための文書などもあまり対象になっていません。この意味では、「SEの文書技術」というタイトルにはやや偽りあり、という感があります。

とはいえ、ビジネス文書のための文章表現について、一般的な技術や注意はかなり網羅されているようなので、目を通しておいて損はありません。社会人になったばかりの人や、ビジネス文書が下手だという自覚のある人は、SEに限らず読むに値すると思います。
「90分で学べる」はちょっと大げさですが、さすがによく整理され、読みやすいので、2、3時間もあれば読み通せるでしょう。

残念な点は、書籍の冒頭で「誰の、どんな仕事をターゲットにしているか」や、「全体の流れ/各章の関係」が明らかにされていないことです。買って読み通すまで、本当に役に立つのか立たないのか分からない状態になっていたのでは、「本文で言っていることと違う!」と言われてしまうでしょう。まあ、それでもいい本ではあるのですが。