PMP(PMBOK第3版)学習方法

以下、私の学習方法です。試行錯誤したことは書きません。結果として、「たぶんこうすると一番効率的で、うまくいくだろうなあ」と考えた結論を書きます。もちろん人によって向き・不向きはあると思いますが、ご参考まで。

  1. なにはともあれ『プロジェクトマネジメント知識体系ガイド第3版 A Guide To The Project Management Body Of Knowledge』を買う。以降の勉強を通じて、ずーっと参照し、書き込んでいく先になるので。
  2. 新書『いちばんやさしいPMBOKの本 (技評SE新書)』を買って読む。「計画重視」のPMBOKの考え方や、PMBOKの”プロセス”概念、”知識エリア”概念を短い表現で整理していて、概要をつかむのに一番てっとりばやい。
  3. 教育ベンダーの研修を受講。必要な学習時間を確保します。たぶん、上記書籍で多少準備しておいた方が、研修を有効に使えます。研修を前後編に分けているケースであれば、前編と後編は少し間があるほうがいいように思います(私はそうでした)。前編のコースで得た知識を、自分で咀嚼する時間が必要です。
  4. この頃には、PMIへの入会などの手続きをしてしまいます。さっさと入会金の振り込みなどまで済ませるのがお勧め。結構面倒なので。
  5. PMBOKガイドの、各章の冒頭の「章の概要」部分をさっと読む。このとき、詳細にはこだわらないこと。暗記しようとか考えないこと。「さっと概要、全体像をつかむ」のが大事。PMBOKガイドの全体像をいかに早くつかむかが勝負の分かれ目です。全体像をつかんでからの方が、詳細の暗記の効率が高まります。
  6. PMP試験対策問題集の書籍を購入する。PMBOKガイドの、「マネジメントプロセス」別に章を分けている問題集を選択するほうがいいでしょう。『PMP試験実戦問題』など。
  7. 実際のプロジェクトの進捗に合わせて章を分けている本もあるのですが、初学者向きではないように思います。そういうタイプの問題集は、学習の最後に利用するとよいと思います。
  8. PMBOKガイドを読んでいきます。
  9. マネジメントプロセス別の問題集と、交互に読むと退屈しないです。このときも、まずは各章の序説を読み、次に各プロセスごとの序説を読む、ようにします。いきなり全プロセスの詳細をじっくり読んでいこうとすると退屈なのでつらいです。とにかく、「概要から詳細へ」というパターンを作ること。
  10. 「各プロセスのおおよその目的」と、「前後のプロセスとの関係」がだいたい分ってきたら、さらに精読します。ITO図(インプット、ツールと技法、アウトプット)を作成しましょう。退屈な作業ですが、書いた方が覚えるからです。問題集で間違えたら、自作のITO図に書き込みをしましょう。
  11. 4.と5.を、2,3回繰り返すと効果がてきめんに出てきます。
  12. 問題集にあたります。このタイミングで、実際のプロジェクトの進み方に合わせた問題集を使うと、プロセス間・知識エリア間の関係について考えさせられるので、また頭が刺激されます。間違えたら即座にPMBOKガイドにあたれるように、いつでもPMBOKガイドは持ち歩きましょう。


こんな感じです。
なにしろPMBOKガイドはいきなり前から全部読もうとするとつらい。このことは強調しておきます。
なので、とにかく「概要をつかみ、徐々に詳細へ」という流れを作りましょう。PMBOKガイドを1回読んで全部記憶するのは不可能なので、徐々に詳細を読み込んでいくイメージで繰り返し繰り返し読むべきです。


その他の注意点としては、試験の手続きをお早めに、です。
PMP試験を受けられる試験会場が日本には3つしかありません。そして4時間の長丁場のため開催日も限りがあります。合格の締め切りが決まっている場合、早めに申込の手続きをしてしまったほうがいいです。